METZ CONNECT CAT6A RJ45パッチケーブル
見えない内部品質が通信の信頼性を決める。
1. はじめに
METZ CONNECT製CAT6A RJ45パッチケーブルは、産業用途・高ノイズ環境における安定通信を実現するために、コネクタ構造から内部配線、シールド設計に至るまで徹底的な最適化が施されています。以下に、その特徴と優位性をわかりやすくまとめました。
2. NEXT(近端漏話)に強い階層構造コネクタ
● 階層構造(Layered Structure)によるクロストーク抑制
一般的なRJ45プラグは単層構造のものが多く、ペア間の干渉を十分に抑え切れません。METZ CONNECTでは、内部導体の配置を段階的に分離する階層構造を採用しており、ペア同士が干渉しにくい構造になっています。
効果:
- ペア間距離の最適化によりNEXTを低減
- 高周波領域でも安定した特性を維持
3. 内部の裸線長を極限まで短くした設計
RJ45プラグ内部で、ツイストペアから導体をほぐした後に端子へ接続しますが、この裸線部分が長いと性能劣化(特にNEXT・RL)が発生します。
METZ CONNECTは、国産メーカーの約半分という非常に短い裸線長を実現。これにより、ツイストペア構造がほぼ保持され、信号整合性が飛躍的に向上しています。
メリット:
- ツイストが保持されることで、クロストークが大幅に減少
- 反射損失(Return Loss)も改善
- 高周波信号(10GBASE-Tなど)で安定した動作
4. 極限まで配置されたシールド構造
● プラグ内部まで入り込むシールド
一般的なRJ45プラグでは、配線構造上シールドをギリギリまで設置できず外来ノイズが侵入するリスクがあります。
METZ CONNECTでは、プラグ内部奥深くまでシールドを配置し、干渉源が多い産業環境でも高い安全性を確保しています。
ポイント:
- ツイストペア直前まで金属シールドで覆う設計
- 裸線部が短いためシールドの効果がより顕著に
5. 完全シールド構造:ジャック差し込み時の金属ボディ連続性
一般的なRJ45プラグは、ジャックに挿入した際、コネクタ裏側に金属シェルが存在しない部分が生じます。この非シールド領域が外来ノイズ(EMI/RFI)の侵入ポイントになります。
METZ CONNECTのプラグは、ジャックに挿入された状態でもシールドが途切れない完全シールド構造を採用しています。
メリット:
- ケーブル〜プラグ〜ジャックまで金属ボディが連続
- ノイズ侵入箇所が無く産業用途に最適
- 特にモータノイズ・インバータノイズの環境で高い効果
6. まとめ
METZ CONNECTのCAT6A RJ45パッチケーブルは、
- ■ NEXTに強い階層構造
- ■ 裸線長を極限まで短縮した高精度組立
- ■ 内部まで行き届いたシールド配置
- ■ 挿入後もシールドが途切れない完全シールド構造
これらにより、産業環境における10Gbpsクラス通信でも圧倒的な安定性を発揮します。
内部構造は特殊設計

8本のケーブルを4本ごと階層構造にして配線をしています。その結果、信号の相互干渉を極力少なくしてノイズレベルを低減しています。 水平の8本の信号線を並べて配置するより、信号線間のギャップが広くなるため干渉が減少します。
NEXT(近端漏話)の測定例

上記NEXT測定例ではMETZコード・データの測定結果がCat6A規定値より大幅なマージンがあることが認められました。
ケーブル仕様


2重シールドでしっかりとシールドしているため、エイリアンクロストークに強い構造です。
仕様書例




