METZ CONNECT CAT7A単線 S/FTP + 25G RJ45 Field Plug Pro
1. はじめに
25Gbpsクラスの高速伝送では、ケーブルとコネクタ双方の高周波特性・ノイズ耐性が極めて重要です。METZ CONNECTは、CAT7A単線 S/FTP(AWG22)ケーブルと25G RJ45 Field Plug Proの組み合わせにより、フィールド環境においてもCAT7A相当の伝送性能を最大限に引き出すソリューションを提供します。
2. CAT7A単線 S/FTP(AWG22)の特長
● 高周波伝送に適した太い単線(AWG22)
単線導体は高周波損失が少なく、特にAWG22の太さが、以下の性能向上に寄与します:
- インピーダンスの安定
- 減衰量(IL)の低減
- 外乱ノイズに対する高い耐性
● S/FTP構造による高いノイズシールド性能
- 各ペアをアルミフォイルで個別シールド
- 編組シールドで外来ノイズの侵入を二重抑制
- 25Gbpsクラスの高速信号で必要となる高周波安定性を確保
3. 25G RJ45 Field Plug Proの技術的優位性
METZ CONNECTの25G対応RJ45フィールドプラグは、一般的な組み立て式RJ45とは根本的に構造が異なります。
● (1)階層構造(Layered Structure)でNEXTを徹底低減
導体を段階的に配置することで、ペア間干渉を最小化。
- 10Gを超える高周波領域でも安定したNEXT特性
- CAT7A相当の高周波帯域でも性能維持が可能
● (2)極限シールド:内部まで金属シェルを配置
プラグ内部奥までシールドが入り込み、外来ノイズを徹底排除。
- シールド途切れによるノイズ侵入ポイントをゼロ化
- 25Gbps伝送時の高周波ノイズを効果的に抑制
● (3)高性能基板(PCB)内蔵でインピーダンス整合
一般的なRJ45には無い、基板内蔵構造が大きな差別化ポイント。
- インピーダンス整合を精密に制御
- 反射損失(RL)の大幅改善
- 25Gbps伝送に必要な信号波形を忠実に保持
● (4)AWG22単線ケーブルに対応
業界の多くのフィールドコネクタはAWG22単線に非対応。
25G Field Plug Proは太い単線を確実にクランプ・接続できる構造を備えています。
4. 他社CAT7Aケーブルでは表現しきれない理由
CAT7Aケーブル自体は他社も製造していますが、次の理由により、フィールドでCAT7A性能を維持することは容易ではありません:
- RJ45コネクタがCAT7A帯域に対応していない(一般的なRJ45は600MHz前後が限界)
- 基板内蔵/階層構造/深いシールド配置などが無く、高周波特性が維持できない
- AWG22の太線に対応できず、電気的接続品質が低下
=ケーブル単体がCAT7Aであっても、コネクタが追従できなければ性能は発揮されない
METZ CONNECTは“ケーブル+コネクタ”を一体のシステムとして最適化することで、この課題を解決しています。
5. システム設計思想:ケーブル+コネクタの最適マッチング
● 25Gbpsを安定伝送するためのシステム最適化
25Gbpsの理論仕様(25GBASE-Tなど)は明確ですが、 実際にフィールド環境下で仕様通りの性能を維持することは極めて難しいのが現実です。
特に産業用途では:
- モータ/インバータノイズ
- 大電流ラインの近接
- 振動や温度変化
などにより外乱が多く、一般的なRJ45では性能維持は困難です。
METZ CONNECTは、
- 太い単線S/FTPケーブル
- 高周波対応RJ45(25G)
の組み合わせで、外乱下でも25Gbpsの能力を最大限引き出すシステムを提供します。
6. まとめ
METZ CONNECTのCAT7A+25G RJ45 Field Plug Proは、25Gbps伝送に求められる以下の要件を全て満たします:
- ■ AWG22単線 S/FTP の高ノイズ耐性
- ■ 階層構造プラグでNEXTを最小化
- ■ 基板内蔵でインピーダンス整合・RL特性を最適化
- ■ プラグ内部まで入り込むシールドで高周波ノイズを遮断
- ■ ケーブルとコネクタをセットで最適化したシステム設計
結果として、CAT7A相当の伝送帯域をフィールド環境でも維持し、25Gbps通信の安定動作を実現します。

技術的優位性(ほぼ唯一無二の仕様)
RJ45 コネクタ構造:PCB 内蔵 / 階層構造
→ インピーダンス整合と NEXT(近端クロストーク)低減に寄与

RJ45フィールドプラグプロ25G

RJ45フィールドプジャック25G
ケーブル仕様:Cat7A / 単線 / S/FTP / AWG22
→ 高周波特性が優れ、ノイズ耐性と信号品質を最大化

CAT7A単線 AWG22 S/FTPケーブル
システム設計:ケーブル+コネクタをセットで最適化
25Gbpsの仕様の適用は容易です。
外乱ノイズ下で25Gbpsの伝送能力を最大限引き出すことは容易ではありません。
METZ CONNECTはコネクタとケーブルでこの問題を解決します。

25Gbpsのチャネルリンクの最大長は30mです。
■ METZ CONNECTシステムが10GigEカメラに最適な理由
10GigEカメラは、高帯域・高フレームレート・低遅延を要求するため、ケーブルとコネクタの品質によって性能が大きく左右されます。
特に産業用途では、インバータやモータノイズなど外乱環境で通信品質が落ちることが多く、一般的なCAT6Aパッチケーブルでは限界が出る場合があります。
METZ CONNECTの CAT7A単線 S/FTP(AWG22)+ 25G RJ45 Field Plug Pro は、10GigE環境で「必要条件」ではなく「最適条件」を満たす構造になっています。
■ 1. 10Gbpsの帯域を“大きな余裕”でカバー(性能マージンが大きい)
10GigEは約400MHz帯域を使いますが、
CAT7Aは1000MHz以上を前提としたケーブルです。
つまり…
● 10Gbpsを“ぎりぎりではなく余裕で”通せる
- 高周波特性に余裕
- 温度変動・振動・経年変化に強い
- ノイズが乗っても波形劣化が小さい
性能マージンが大きいため、
10GigEカメラの画像が安定しやすいのが最大のメリットです。
■ 2. 外乱ノイズに強い(産業環境のカメラに必須)
10GigEカメラは産業ライン・ロボット周辺などで使用されることが多く、
モータ・サーボ・インバータノイズが大きな問題です。
METZのケーブルは:
- AWG22の太い単線 → ノイズで波形が崩れにくい
- S/FTP(二重シールド)→ 各ペアをフォイルシールド
- 編組シールド → 外来ノイズを遮断
さらに25G RJ45プラグは:
- 極限まで深く入り込んだシールド
- ジャックに挿した後もシールドが途切れない“完全シールド構造”
● 結果:高ノイズ環境でもフレーム落ちやリンク不安定が激減
10GigEカメラ用途ではとても大きな差になります。
■ 3. NEXT・RLが極めて良く、10GigE信号が崩れにくい
25G RJ45 Field Plug Pro には、通常のRJ45には無い3大機能があります:
● (1) 階層構造 → ペア間干渉(NEXT)の抑制
● (2) 基板内蔵 → 高精度なインピーダンス整合
● (3) 極限シールド → 高周波ノイズを遮断
これにより:
- 信号波形が綺麗なまま伝送
- 反射損失(RL)が小さい
- 長距離(例:20〜50m)でも減衰が少ない
10GigEは特に高周波帯域を利用するため、
ケーブル・コネクタの質の差が画像の安定性に直結します。
■ 4. AWG22単線を接続できる数少ないRJ45 → 安定・低損失伝送
多くのフィールドアセンブリRJ45は AWG22 単線に対応できません。
METZの25G RJ45は太線を確実にクランプできる構造。
● AWG22は10GigEに有利
- 抵抗が小さい → 減衰が少ない
- 高周波ロスが少ない
- ノイズ影響が小さい
10GigEカメラを長尺で安定運用したい場合に最適です。
将来を見据えたビル、データセンター配線

